ケアマネージャー
ケアマネージャーとはどういう仕事か
ケアマネージャーとは平成9年から開始された介護保険制度に従ってできた新しい仕事です。
ケアマネージャーという呼び方は実は通称で、正確な職業名称・資格名称として定められているのは「介護支援専門員」です。
ただ実務上は資格として定められている内容だけでなく、より広い業務までもを担当をすることが多いため広い意味での仕事をしていく人ということでケアマネージャーという名称が使われるようになっています。
実際の介護の現場におけるケアマネージャーの主な業務となっているのは、これから介護サービスを受けようとしている高齢者の人やそのご家族に対して、現在どういった介護をどのくらいの費用で受けることができるかということを案内し、長期的にはどういった方法で介護を続けていくかということを提案していきます。
そのためケアマネージャーとして働いていくためには、現在の介護に関する法律について熟知をするとともに、高齢者本人や家族の状況をよく聞いたうえで一番よいものを提案していくためのコミュニケーションスキルも重要になってきます。
ケアマネージャーとしての仕事につくためには事前に国家試験を受験して合格するとともに、そのあとの実務研修を44時間受けなくてはいけないというふうに定められています。
資格試験を受けるための条件
ケアマネージャーとして仕事をするために必要となる「介護支援専門員実務研修受講試験」を受けるためには、まずは受験資格を満たさないといけないこととなっています。
介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は大きく3つ定められており、「特定の国家資格を取得する」「相談援助業務に従事する」「介護などの業務に一定期間従事する」というふうになっています。
要するにこれから資格を受けたい思っていても、実際に何らかの形で過去に介護に関する仕事をしたことがない人は受験すらできないということです。
順に説明をしていくと、まず最初の条件である「特定の国家資格」とは医師免許や歯科医師免許、薬剤師免許といったものをはじめとした看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士といった医療系の国家資格全般のことです。
他にも社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士といった介護系資格も同じように条件となります。
こうした資格の中には特定の学校に卒業をすることで自動的に取得ができるようなものもあるので、既に医療や介護、福祉系の資格がある人はそれが受験要件に該当するかということを調べてみてください。
資格がないという人の場合には未資格の状態でも就くことができる介護系の仕事を一定年数行うことが求められます。
このときに実務経験として認められる職業や年数はケースによって異なるのでこちらも詳しく調べたり問い合わせをしてみたりしてください。
ここ数年は合格率が低下傾向にあります
平成9年の大幅改正によって登場したケアマネージャー(介護支援専門員実務研修受講試験)ですが、当時は人材不足ということもあってかなり多くの人が受験をしました。
ですが制度が始まって既に20年近くが経過したということもあり、現在ではやや飽和状態になっているというのが実情です。
そのため試験を受ける人も少なくなってきたとともに、合格率も低下する傾向が見られます。
ただし仕事自体の重要度は今度も高まっていくことが考えられています。